朝早く起きるための100の方法

世界を手のひらサイズに切り取ります。

よんだもの

赤めだか

立川談春の自伝、でいいと思うのだが。
師匠である立川談志と兄弟弟子に囲まれたエピソードが満載。
青春群像であり、師弟論あり、芸論あり、嫉妬との向き合い方、課題の設定とその解決法あり。
身につまされることが多かった。 

キャプテンサンダーボルト

小説。阿部和重と伊坂幸太郎の合作。
圧倒的な筆力でぐいぐい引っ張られて読み切ってしまった。 
一級のエンターテインメント。 

ふくわらい

西加奈子の小説。
序盤から面白いが、最後の畳み掛けが素晴らしい。
お勧めの一品です。

吉里吉里人

井上ひさしの小説。
何回目かの読破になるが、今のこの政治状況で読むと一味違う。
収束は全体の緻密さと比して雑だが、それを差し引いても面白い。
読まれるべき作品。

七帝柔道記

増田俊也の自伝的小説。
小説と知らずに読んでいて、体験記だと思っていた。

ものすごい迫力の筆致でぐいぐいと引き込まれる。
私はこの本を自分の人生の幾つかの局面と対照して読んだ。
有り得たかもしれないもう一つの私の人生として読んだ。
面白いなあ、すばらしいなと思う本はあっても、これは自分の本だと思える本はそう多くない。
今も現役でチームスポーツに打ち込んでいる人には強くお勧めする。

この本を読む前に「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」「1976年のアントニオ猪木」などを読み、
1990年からのプロレス及び総合格闘技について概観してから読んでほしいとは思わないが、
そうしてあると面白さも倍増すると思う。
概観の部分は周りのプロレス好きに聞けばきっと教えてくれる。
何なら私が。

格闘技部分を全部抜いて読んでも十分成立する。
小説だというなら幾つか欠陥はあるのだが、それを補ってあまりある面白さとリアリティを持っている。
「カンノヨウセイ」のエピソードが好きだ。
調べると今は行われていないそうですが、誰がそんな勇断をしたのか、それだけで短編小説が書けると思う。 

東京百景

ピースのボケ又吉直樹のエッセイのような小説のような。
これは面白かった。
これはピースの又吉じゃない人が書いていても成立する。
又吉が書いていることが邪魔をしているようにも思える。
面白かった。
うちの団体にほしい。 

社会人大学人見知り学部卒業見込み

オードリーの突っ込み若林正恭のエッセイ。
思っていたより面白かった。
具体的なエピソードを書くと面白い人なんだなあ。
不思議な余韻のあるエッセイが時々ある。

中邑真輔自伝KING OF STRONG STYLE

プロレスラー中邑真輔の自伝。
内容は期待した程度で新鮮な驚きはないのだが、中邑のやり過ぎな感じの取り組みを総ざらいできる。
文字を読みながら、いろんなシーンが思い浮かぶ。
本当は桜庭に対する思い、永田に対する思い、天山に対する思いなど、俺がインタビュアーなら掘り下げたいところはたくさんある。
それは俺がKAMINOGEを愛読していたり、増田俊也の情念がこもった「木村政彦は・・・」を読んでしまったり、吉田豪のインタビュー集を読んでしまっているからかもしれないし、現在進行中の事案に関わるので中邑が敢えて吐き出さなかったのかもしれないのだけど。

この本があればいろんな試合を思い出せるという意味で便利。 

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか

増田俊也のノンフィクション。
超大作。
本当に読んで良かった。
本当に素晴らしかった。
柔道に関する誤解、プロレスの成り立ち、強くなることの意味、敗北の恐ろしさ、師弟関係のあり方、いろんなものが詰まっている。
圧倒的。
この本を敬遠してきたが、出会えてよかった。
俺の気持ちが間に合ううちに出会えてよかった。 

1Q84

村上春樹の小説。

面白かった。
あと何回か読むだろうと思う。
村上春樹をむさぼるように読んでいたのはねじまき鳥クロニクルまでで、それ以降は読むけどしょうもないと思っていた。
アンダーグラウンドは別として。
うまいなあ、でも残らんなあ、という。
1Q84は長い上に、青豆と天吾という登場人物の名前だけで読む気が失せていたのだが、たまたま図書館でBOOK1を見かけ借りて読んでみたら(借りてから一週間経ってから読み始めた。)面白くて、BOOK2は実家に置いてあった奴を借り、BOOK3は文庫版を買って年末に一息に読んだ。
それくらい面白かった。

BOOK2の終わり方がひどいなあと思っていて、BOOK3があって本当に良かった。
あと、誰に自己を投影するかというと牛河さんになってしまうのが、36歳的には悲しかった。
牛河さんの扱いがひどい。 

割とどの登場人物にも救いがある伊坂作品の方が好きだけど、1Q84は面白かった。 
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