IWGPヘビー級選手権試合。
下馬評では三月に勝っている内藤が有利。
体格も内藤、技の切れも内藤、勢いも内藤、石井に有利な要素を探す方が難しい対戦だった。

ところが、試合中盤に石井が繰り出した右膝攻めがかなり有効で、内藤が追い込まれた。
石井があんなにきれいなドラゴンスクリューを見せるとは。
膝十字の入り方も俊敏で。
内藤率いるロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの介入が予想された試合だが、
オカダと外道が介入を押さえ、リング中央で膝殺しが決まった時にはまさかの石井戴冠かと思った。

オカダも外道も結局抑えきれず介入され、そこからは流れが変わった。

終盤、石井がもう一度畳みかけたのだが、ラリアットやブレーンバスターではなく、本邦初公開、
師匠・長州力直伝のサソリ固めでがっちり決めたなら、感動的な戴冠が実現したのではないだろうか。

試合後、介入を防ぎきれなかったオカダが挑戦をアピールしたが、「お前がしっかりしとったら石井ちゃんが獲ってたわい!」という思いがあり、ちょっと空気読めてないんじゃないかなあと思った。
本当の意味でトランキーロ!と。
もっと機運を高めてから挑戦してほしい。

さりとて内藤に挑戦すべき人間が今いない。
内藤に勝っている柴田や、元パートナーの裕二郎、あとはバットラックファレがもっとアピールしてくれるといいと思うのだが。