妻が部屋を徹底的に掃除している間に、悠風と外を散歩した。
悠風は外に出るとおとなしい。
薄く眼を閉じて寝ている。
ベビーカーで町内をパトロールする。
鳥が鳴いていると「とり、ちゅんちゅんだねー」
造成中の公園にいき「王子、王子の庭園がもう少しで完成いたします。」
菜の花畑の横を通ると「これが菜の花の匂いだぞー」
などと話をしている。

犬がたくさん住んでいる家の前を通った時、一斉に吠えられた。
悠風はちょっとだけ目を開け、眉毛を少し上げて、また眠りについた。
「後は、君たちでやっておいくれたまえ。」
という感じで。