朝早く起きるための100の方法

世界を手のひらサイズに切り取ります。

よんだもの

彼女について

吉本ばななの本。
大変面白かった。
初めなんの説明もなく物語が始まるので、しばらくはとっつきにくい展開でしたが、理解できるとともにぐっと引き込まれました。
また読み返すことになると思います。 

あなたの前の彼女も昔はヒョードルだミルコだと言ってた筈だ

菊池成孔のプロレスについてのインタビュー本。
精緻に組み上げられた箱庭を覗いた気分になる。
プロレスは見立てに醍醐味があるが、ものすごく頭が良くて自分で完結できる一人の人の見立てを五年にも渡って追う体験はなかなかできない。
桜庭に対する見立てが一番衝撃でした。

真説・長州力 1951-2015

田崎健太による長州力の評伝。

長州力の人生を本人を含む多くの人の証言と、事実の積み重ねで描いた労作。
終盤5分の1くらいはテンションが下がっているように感じられたが、それもまたリアル。
存命の人物を描くのはどうしても難しい。

プロレス界という虚実入り乱れた世界を生き抜いてきた人たちを向こうにして、意味のある証言を取っていくのは本当に大変なことだったと思う。
対象がまだ生きているとなればなおさら。

僕の仕事も誰が本当のことを言っているかわからない状態はよくある。
それが故意なのかそうでないのかも含めて。
故意に嘘をつかれているならあきらめるしかない、と仮定して判断を進めることがあるが、考える余地がありそうだ。
まあ、真実を知ることが目的である田崎さんと、そうではない僕の違いはあるのだけれども。

長州力はアントニオ猪木の率いた新日本プロレスからジャイアント馬場の率いる全日本プロレスへ移り、また新日本に戻り、自分の団体を作り、もう一度新日本に戻り、また出た。
その意味でアントニオ猪木本、ジャイアント馬場本に欠けていた視点を補完することができた。

プロレス界に関係のない人が書いたからこそ書けた本だと思う。

1964年のジャイアント馬場

柳澤健渾身の評伝。
立ち読みでも良いから手に取って見て頂きたい。
掲載されているアメリカ時代のジャイアント馬場の写真を。
雄弁。
ジャイアント馬場が何に直面して、何を考えて、どう行動したのか、証言を緻密に組み合わせて浮かび上がらせている。

「1976年のアントニオ猪木」も素晴らしかったが、これはもっと素晴らしい。
「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」と三冊読んだことで今のプロレスに対する理解が大変深まりました。
なぜ全日本プロレスがああなったのか。
なぜ新日本プロレスがああなったのか。
その後、日本のプロレスがこうなったのか。
かなり見通しの良い視座を得られました。

僕はプロレスを好きになればなるほど、知れば知るほど、試合以外のことについては沈黙せざるを得ないというジレンマを抱えていますが、その苦しみが増したとしてもこの本を読んで良かったと思います。

赤めだか

立川談春の自伝、でいいと思うのだが。
師匠である立川談志と兄弟弟子に囲まれたエピソードが満載。
青春群像であり、師弟論あり、芸論あり、嫉妬との向き合い方、課題の設定とその解決法あり。
身につまされることが多かった。 

キャプテンサンダーボルト

小説。阿部和重と伊坂幸太郎の合作。
圧倒的な筆力でぐいぐい引っ張られて読み切ってしまった。 
一級のエンターテインメント。 

ふくわらい

西加奈子の小説。
序盤から面白いが、最後の畳み掛けが素晴らしい。
お勧めの一品です。

吉里吉里人

井上ひさしの小説。
何回目かの読破になるが、今のこの政治状況で読むと一味違う。
収束は全体の緻密さと比して雑だが、それを差し引いても面白い。
読まれるべき作品。

七帝柔道記

増田俊也の自伝的小説。
小説と知らずに読んでいて、体験記だと思っていた。

ものすごい迫力の筆致でぐいぐいと引き込まれる。
私はこの本を自分の人生の幾つかの局面と対照して読んだ。
有り得たかもしれないもう一つの私の人生として読んだ。
面白いなあ、すばらしいなと思う本はあっても、これは自分の本だと思える本はそう多くない。
今も現役でチームスポーツに打ち込んでいる人には強くお勧めする。

この本を読む前に「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」「1976年のアントニオ猪木」などを読み、
1990年からのプロレス及び総合格闘技について概観してから読んでほしいとは思わないが、
そうしてあると面白さも倍増すると思う。
概観の部分は周りのプロレス好きに聞けばきっと教えてくれる。
何なら私が。

格闘技部分を全部抜いて読んでも十分成立する。
小説だというなら幾つか欠陥はあるのだが、それを補ってあまりある面白さとリアリティを持っている。
「カンノヨウセイ」のエピソードが好きだ。
調べると今は行われていないそうですが、誰がそんな勇断をしたのか、それだけで短編小説が書けると思う。 

東京百景

ピースのボケ又吉直樹のエッセイのような小説のような。
これは面白かった。
これはピースの又吉じゃない人が書いていても成立する。
又吉が書いていることが邪魔をしているようにも思える。
面白かった。
うちの団体にほしい。 
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